株式や国債など有価証券の取引を完結するため、当事者の間に入って引渡しや決済などの手続きをする組織を清算機関といいます。売買から取引完了までの間に一方の金融機関が破綻すると取引が成立しなくなるため、取引を安全に完結させる役割を担います。取引所の一部門になっていたり、独立した組織になっていたりします。
損失肩代わり商品(CDS)の場合、世界のどこにも清算機関がなく、個々の金融機関が事務作業をこなしています。清算機関ができれば資金の流れを効率良くできるほか、事務作業も軽くなります。市場規模も把握しやすくなり、市場の安定性が高まる効果も期待できます。
(2008年10月24日付日本経済新聞記事より抜粋) |
|
ヨーロッパ人がアジアや南北アメリカなどへの進出を始めた大航海時代、1602年にオランダで設立された「東インド会社」が株式会社の発祥とされています。
株式を発行して投資家から巨額の資金を集め、海外貿易や鉱山の開発、農場経営などを行なっていました。それまでにもヨーロッパでは希少価値であった香辛料等や金銀の貿易をするために一航海ごとに出資者を募集して、成功すれば得られた巨大な利益を分配するハイリスク・ハイリターンのシステムはありました。
しかし、会社という組織自体への出資者を集めて投資リスクの分散化を図り、近代的な簿記会計制度や取締役制度を整えて組織運営を行なったのは東インド会社が初めてだったのです。
その株式に当たる出資証明書は株主の権利とともに資産家の間で自由に売買されるようになり、出資者と事業運営者を明確に分離してその出資証券を流通させるという現在の証券取引の原形となりました。 |
|
|
|