クーポンはその債券の利率の意味で、ゼロクーポン債というのは利率がゼロの債券です。
「利率がゼロなら投資する意味がない!」と思うかもしれませんが、別の利点があります。発行されるときの価格が満期時に返してもらう価格より安くなっているため、その差額分だけ購入者の利益になるのです。日本語ではこれを「割引債」と呼んでいます。これに対し、発行されるときの価格と満期時の価格がほぼ同じである代わりに一定期間ごとに金利がもらえる債券を、「利付債」といいます。
大手証券会社のホームページで外国債券の項目を見てみましょう。「購入単価」という欄が100(満期時にもらえる単価を示します)に近い数字が載っているのが利付債。例えば、米国債なら期間10年物では最近だと利率は3%台になっています。一方で利率がゼロと表示されているのがゼロクーポン債です。期間10年物なら購入単価が70弱になっているものが多くなっていきます。700弱で買って100で戻ってくるわけで、その差が投資家にとって利益になります。
(2009年7月26日付日本経済新聞記事より抜粋)
【同義語】 割引債
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ヨーロッパ人がアジアや南北アメリカなどへの進出を始めた大航海時代、1602年にオランダで設立された「東インド会社」が株式会社の発祥とされています。
株式を発行して投資家から巨額の資金を集め、海外貿易や鉱山の開発、農場経営などを行なっていました。それまでにもヨーロッパでは希少価値であった香辛料等や金銀の貿易をするために一航海ごとに出資者を募集して、成功すれば得られた巨大な利益を分配するハイリスク・ハイリターンのシステムはありました。
しかし、会社という組織自体への出資者を集めて投資リスクの分散化を図り、近代的な簿記会計制度や取締役制度を整えて組織運営を行なったのは東インド会社が初めてだったのです。
その株式に当たる出資証明書は株主の権利とともに資産家の間で自由に売買されるようになり、出資者と事業運営者を明確に分離してその出資証券を流通させるという現在の証券取引の原形となりました。 |
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