投下資本利益率(ROIC)は、企業が事業に投じた資金(投下資本)を使い、どれだけ効率的に利益を上げているかを示します。貸借対照表の、流動資産と固定資産の合計から買掛金・前受け金などの負債を引いたものが投下資本で、これで当期の予想営業利益を割って求めます。
企業の収益性を示す指標では、総資産利益率(ROA)や自己資本利益率(ROE)などがあります。ROAは分母の総資産に、現預金や投資有価証券など営業利益を生まない資産も含まれます。ROEは借金を増やして自己資本比率を下げれば上昇します。一方、ROICは、より純粋に本業の収益性を表す指標といえます。
(2009年9月3日日本経済新聞記事より引用)
【同義語】 ROIC
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ヨーロッパ人がアジアや南北アメリカなどへの進出を始めた大航海時代、1602年にオランダで設立された「東インド会社」が株式会社の発祥とされています。
株式を発行して投資家から巨額の資金を集め、海外貿易や鉱山の開発、農場経営などを行なっていました。それまでにもヨーロッパでは希少価値であった香辛料等や金銀の貿易をするために一航海ごとに出資者を募集して、成功すれば得られた巨大な利益を分配するハイリスク・ハイリターンのシステムはありました。
しかし、会社という組織自体への出資者を集めて投資リスクの分散化を図り、近代的な簿記会計制度や取締役制度を整えて組織運営を行なったのは東インド会社が初めてだったのです。
その株式に当たる出資証明書は株主の権利とともに資産家の間で自由に売買されるようになり、出資者と事業運営者を明確に分離してその出資証券を流通させるという現在の証券取引の原形となりました。 |
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