直物為替の買いと先物為替の売り、あるいはその逆の取引を、あらかじめ決められた条件に基づいて同時に組み合わせて行うことを為替スワップといいます。銀行と貿易業者などの顧客とのとの相対取引になります。
例えば、円資金を潤沢に保有しているが、国内では円を運用する機会に乏しく海外での資金運用を考えている金融機関Aと、国内で円資金を必要としながらも海外市場での資金調達の方が有利であると考えるB社との間で取引が成り立ちます。
B社が米国でドル建ての債券を発行し資金調達をした後、そのドルを金融機関Aと一定の為替レートで換算した円と交換します。その債券の償還に際しては、当初用いた為替レートと同じレートで換算して返済原資の円を金融機関Aとの間でドルに交換します。
これによってB社は円建て債券で資金調達をしたことと同じ効果が得られ、為替リスクを回避できます。一方金融機関Aは余剰の手持ち円資金をドル資金に転換でき、海外での運用に資金を投入することができます。 |
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ヨーロッパ人がアジアや南北アメリカなどへの進出を始めた大航海時代、1602年にオランダで設立された「東インド会社」が株式会社の発祥とされています。
株式を発行して投資家から巨額の資金を集め、海外貿易や鉱山の開発、農場経営などを行なっていました。それまでにもヨーロッパでは希少価値であった香辛料等や金銀の貿易をするために一航海ごとに出資者を募集して、成功すれば得られた巨大な利益を分配するハイリスク・ハイリターンのシステムはありました。
しかし、会社という組織自体への出資者を集めて投資リスクの分散化を図り、近代的な簿記会計制度や取締役制度を整えて組織運営を行なったのは東インド会社が初めてだったのです。
その株式に当たる出資証明書は株主の権利とともに資産家の間で自由に売買されるようになり、出資者と事業運営者を明確に分離してその出資証券を流通させるという現在の証券取引の原形となりました。 |
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