2階建てとは、株式取引において現物株式を保有し、それを担保に同一銘柄を信用取引で買うことをいいます。
例えば、資金500万円で目一杯2階建てすると、信用取引で約1,330万円の建玉をすることが可能(現物担保の担保掛け目80%、信用取引保証金率30%として)で、現物と合わせて1,830万円、つまり資金の3.6倍のリスクを負う取引が簡単に実行できます。 このような高リスクの取引をすれば、相場のわずかな動きで評価損が大きく膨らんで建玉を維持できなくなり、損をして決済せざるを得ないことがあります。
本来、信用取引はヘッジの手段として提供されている取引手法であり、現物買いの玉に対してはカラ売りをするのが適正な使い方となりますので、2階建てについては相当の注意が必要です。 |
|
ヨーロッパ人がアジアや南北アメリカなどへの進出を始めた大航海時代、1602年にオランダで設立された「東インド会社」が株式会社の発祥とされています。
株式を発行して投資家から巨額の資金を集め、海外貿易や鉱山の開発、農場経営などを行なっていました。それまでにもヨーロッパでは希少価値であった香辛料等や金銀の貿易をするために一航海ごとに出資者を募集して、成功すれば得られた巨大な利益を分配するハイリスク・ハイリターンのシステムはありました。
しかし、会社という組織自体への出資者を集めて投資リスクの分散化を図り、近代的な簿記会計制度や取締役制度を整えて組織運営を行なったのは東インド会社が初めてだったのです。
その株式に当たる出資証明書は株主の権利とともに資産家の間で自由に売買されるようになり、出資者と事業運営者を明確に分離してその出資証券を流通させるという現在の証券取引の原形となりました。 |
|
|
|